仮想通貨リップル(XRP)投資のメリット・デメリットとは

仮想通貨リップルとは
リップル(XRP)はアメリカに本社を構えるリップル社が提供する仮想通貨の一種で、アルトコイン(ビットコイン(BTC)以外の仮想通貨の総称)の中でもイーサリアムに次ぐ時価総額を誇るメジャーコインとして知られています。
(引用)MORNINGSTAR
ビットコインが管理者を持たない非中央集権コインであるのと異なり、リップル(XRP)は米リップル社が管理する中央集権コインです。日本ではとても人気のリップル(XRP)ですが、リップル社の売り圧力などに対する疑念から、アンチの多いコインとしても知られています。
なお、”リップル”はリップル社を指す呼称であり、仮想通貨としての正式名称はXRPですので、以下では単にXRPと表記します。
リップル社は国際送金システムを提供するベンチャー企業
リップル社は、ブロックチェーンを用いた銀行間の次世代型国際送金システムを提供し、世界の名だたる企業と連携しています。
そのため、XRPも金融機関の送金における法定通貨間のブリッジ通貨という役割で開発されました。
例えば、現在日本からアメリカに銀行間での送金をする場合、数日〜1週間は要し、手数料も数千円はかかります。
これに対して、リップルネットを用いる金融機関は、国際送金をわずか3〜4秒で完了でき、手数料も数百円で済むと言われています。
世界中の300を超える銀行が、既にリップルネットに参画しています。
日本・韓国はリップル好き?
このような企業としての理念やストーリーが広く知られているからなのか、日本においてXRPは大変人気の高い仮想通貨として知られています。
また、同様にお隣韓国もXRPへの熱狂的ファンが多いと言われています。
XRPの保有者の世界シェアでは、1位韓国、2位日本、3位アイスランドとなっています。
なお、日本でのXRP人気を受けてか、リップル社の日本移転の噂まで出ています。
リップルの移転先は日本が最有力に 米国に明確な規制方針ない
(出典)Coin Choice
XRP投資のメリット
1.消滅のリスクが少ない
2.スプレッド(取引手数料)が低い
3.過去の最高値からの乖離
1. 消滅のリスクが少ない
冒頭でも述べたとおり、XRPは時価総額が世界第3位のメジャー通貨です。
マイナーな通貨は、時として取引所からの退出を促され、消滅してしまいます。株投資でいうところの上場廃止のような状況です。
私も以前有していたマイナーなアルトコインが唯一の取引所であったBinanceから取扱廃止され、一瞬にして無価値となってしまった苦い過去があります。
XRPに関しては、メジャー通貨ゆえに、日本のみならず世界中の仮想通貨取引所にて売買が行われており、このような消滅のリスクが極めて低いといえます。
2. スプレット(取引手数料)が低い
上述したとおり、日本でXRPを取り扱う取引所も多く、売買にかかるコストも年々下がっています。
例えば、bitbankでのXRPのスプレッドは0.001円となっており、CoincheckでしかXRPを買えなかった一昔前までには考えられなかったような低コストで売買が行えるようになっています。
スプレッドが低いということは、投資対象として考える上で、とても重要なファクターです。
XRPは取引所によってスプレッドに開きがありますので、購入を考える前にスプレッドには十分に留意してください。
3. 過去の最高値からの乖離
XRPは2018年1月に史上最高値をつけ、価格は400円を超えました。
2020年11月現在の価格は、直近から跳ね上がったものの、40円〜50円程度です。
つまり、過去の高値から見た場合、まだ10分の1程度にしか価格が戻っていないということです。
だからまだまだ上がるのだと安易に判断することはできませんが、投資家は過去の最高値を意識するものです。
上昇余地はあると言えます。
XRP投資のデメリット
1.ボラティリティが非常に大きい
2. 中央集権コイン
3.税金が高い
1. ボラティリティが非常に大きい
メリットで述べた上昇余地と裏腹の関係にはなってしまいますが、XRPはボラティリティが大きい通貨といえます。
仮想通貨のバブルが弾けた2018年1月から1年をまたず、XRPの価格は20分の1以下に落ちてしまいました。
(引用)COINTELEGRAPH
ビットコインが、バブル崩壊後にも10分の1以下に価格が下がらなかったのと対象的です。
したがって、XRPは投資の初心者には非常に難易度の高い投資であるかと思います。
暴騰することもあれば暴落することもある通貨ですので、投資する際には、余裕資金の範囲内で行うことをおすすめします。決して生活資金に手をつけて投資をしてはいけません。
2. 中央集権コイン
XRPはリップル社が提供し管理する、いわゆる中央集権コインです。
ビットコインと大きく異なるのはこの点です。
そのため、リップル社に何か問題が生じれば、XRPの価格にも大きく影響してきます。
万一、リップル社が倒産ということになれば、XRPも消滅の危機に晒されます。
(12月23日追記)
アメリカの証券取引委員会(SEC) がリップル社を証券取引法違反で提訴しました。
米SEC、リップル提訴へ 暗号資産巡り(日本経済新聞)
SECはXRPを有価証券とみなし、SECに発行登録をした上で、開示手続きをする必要があるという立場です。
これにより、12月23日時点でXRPの価格は急落しています。
まさに、中央集権コインであることのリスクが顕在化した形です。
逆に、SECより有価証券ではないというお墨付きを得ているビットコイン及びイーサリアムに関しては、プジティブな影響が予想されます。
(関連記事)SECのリップル提訴で見直される仮想通貨イーサリアム(ETH)投資の将来性
(12月29日追記)
アメリカにて新規上場を目論んでいる取引所のコインベースがリップルの取引を来年1月に停止することを発表しました。
これにより、XRPの価格は急落しています。現状ではXRPは非常にリスキーな投資となっています。
コインベース、リップルの仮想通貨取引を来年1月に停止
3. 税金が高い
これはXRPに限らず、全ての仮想通貨投資に共通して言えることですが、日本は仮想通貨にかかる税制が世界最悪といえます。
国税庁が2017年に発表したガイドラインによれば、仮想通貨は雑所得扱いとなりますので、最高税率は55%であり、かつ仮想通貨間の交換も税金が課されることになっています。
また、雑所得ゆえに前年の損金を繰り越すこともできません。
FXや株式投資では基本的に総合課税であるため、20%程度の税金であることに比して、極めて不利な税制です。
まとめ
価格があがり、盛り上がりを見せている仮想通貨。
その中でもXRP投資は、価格上昇もまだまだ見込める魅力的な投資であると思います。
ただ、ハイリスクハイリターンであるため、投資にあたっては十分に注意をして、余裕の範囲内で行いましょう。
また、仮に儲かったとしてもその後に多額の納税を行わなければならない点など留意しておきましょう。
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